私は温暖化を主とした複合要因説の立場です。自身のこれまでの知見を基にすると、剪定時期と土壌pH、暖冬の3つが最重要因子。というのも、立ち枯れの圃場に共通する事項が2つあるからです。1つは、「2月25日を過ぎた時期の剪定」、もう1つは「pH6以上の中性土壌」です。
近年の温暖化で樹木の耐寒性が早くに、2月下旬には、もう緩み始めてしまい、3月に入ると枝への水揚げが始まっています。そのため3月に剪定をすると立ち枯れを起こしやすくなると考えられます。特に暖冬の年は要注意です。
もう1つの中性土壌は、鶏糞投入や施肥によって引き起こされます。稲作用に「サンドセット」という酸度調整資材がありますので、pH6以上の中性に振れている土壌では、強制的に5.5以下程度の酸性にすることを検討すべきです。予算が許せばピートモス投入もよいでしょう。(関東なら鹿沼土もありますが、関西では価格面で大量入手は困難です。)
25年生もの栗樹が枯れてしまったら、育てた方は心の底からがっかりだろうなと思います。負けずに探求して解決しましょう!
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