夏の輸入クリ苗木近況

丹波栗 栽培日記
しばらくぶりの防疫所隔離圃場の可愛い子供達(輸入クリ苗木)の近況を少々。
Let me update on how my imported grafted trees are going.
日・欧・米・中交配種。
Euro x American x Chinese x Japanese hybrid.
大型の葉で新梢の旺盛な伸長が見られます。隔離温室の病虫害のほぼ無い条件下では、葉の色が非常に濃い色調を呈します。ウイルスや細菌、昆虫が如何に植物の光合成に影響を与えるのか、感じる入るものがあります。

日・中交配種もしくは中・欧交配種。
Chinese x Japanese or Chinese x Euro hybrid.


日・米・中交配種。やや成長が少ない。
American x Chinese x Japanese hybrid.


日・欧交配種。Euro x Japanese hybrid.
葉の形態は日本グリに一番近いですが、全長が長く大型になります。

実際のところ、果樹は生育する気候環境、病虫害発生状況によって適否が出ますので、正式な検疫手続きののちに実際の圃場に出て過酷な自然環境でサバイバルでき、優秀な果実を結実するのは、これらの内で限られたものでしょう。
 これまで幾多の先人が欧州系のクリの樹を輸入して枯死もしくは無結実に終わった、という事実を基にすると、全部ダメという可能性も十分ありえます。ただ、日本においてクリの複雑な交配種の輸入を試した人はこれまでになく、現在の和栗樹が短命である問題を考えると、もしもネガティブなデータが出たとしてもそれはそれでよし、何事もやってみようの精神です。







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