世界には、ご存知ない方は驚かれるほどにたくさんの栗の種類があります。今日は整理して一覧表にして勉強してみましょう。
ヨーロッパグリの乾燥栗。主に煮込み料理の材料なります。
チップ状にして料理に使われています。
茅栗 C. seguinii 小型のイガが集積します。外観から判断すると、伊予中山のサレヤロマンと近縁か。
中国のC. henrii の高木
アメリカグリは樹高30〜40mに及んだが、明治、大正期に日本から輸入された苗木に随伴して外来したクリ胴枯病菌によって壊滅的枯死被害を受けた。
栗の種名は現在のところ学問的には以下の１３種に分類されています。
ヨーロッパ由来
1 C. sativaMill. いわゆるヨーロッパグリ
樹齢1000年を越す巨木も少なくないです。
ポラーディング(剪定の一種)されたスペインの古木 (photo: Beatriz)
また、小麦粉のようなパウダーにしてパンを焼いたり、
樹高が高いヨーロッパグリ(photo: Max)
アジア由来
2 C. crenataSeibu & Zucc. いわゆる日本グリ
3 C. mollissimaBlume いわゆる中国グリ
4 C. seguiniiDode 中国語表記で茅栗
5 C. davidii Dode seguiniiと近縁種
6 C. henrii(Skan) Rehd. & E.H. Wils. 中国語表記で錐栗
茅栗 C. seguinii
中国のC. henrii の高木
アメリカ由来
7 C. dentata (Marsh.) Borkh. いわゆるアメリカグリ
8 C. pumila(L.)Mill. var. pumila いわゆる「Allegheny chinkapin」
9 C. pumila(L.)Mill. var. ozarkensis いわゆる「Ozark chinkapin」
10 C. floridanaAshe(Sarg.) 「Florida chinkapin」
11 C. ashei(Sudw.)Ashe 「Ashe chinkapin」
12 C. alnifoliaNutt. 「Creeping chinkapin」
13 C. paucispinaAshe
5、10~13は、マイナーな種ですので、sativa, crenata, mollissima, seguinii, henrii, dentata, pumila, の７種を基本分類としてまず覚えておけば、「世界の栗検定」合格です。
これらに加えて、それぞれ同士の無限に近い組み合わせの交配種、ハイブリッドが、古くからの交易や各国育種プログラムによって誕生しており、何千という品種が存在します。
日欧交配種Gillet(ジレー)の栗の断面
その外観 (photo: James)
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