挿木繁殖によるクリの自根苗

丹波栗 栽培日記
挿木苗から育成されたぽろたんの自根苗です

クリは『難発根性果樹』といって、挿し木や組織培養において容易に発根が起こらず、挿し木や組織培養などのクローン繁殖が困難な植物に当たります。

この写真はその厚い壁を乗り越えてきた勇者のクリ苗です。

3年前にクリ挿し木・組織培養研究会が大阪府と兵庫県で開催されたのですが、その後日本においても宮崎大学農学部果樹園芸学研究室と農研機構、兵庫県農林水産総合センターにおけるクリの挿し木栽培の実証が進みました。

マイクロミスト室や夏場のクーラー、前処理など複雑なステップが必要で、まだまだ簡単に繁殖できるわけでも、商業的な栽培が可能になったわけではありませんが、ある程度発根に必要な条件が解明、整理されてきています。

すこし先の将来には、病虫害に強い発根性の良い和栗に最適なクリ台木が選抜されて、全国のクリ栽培に用いられるようになるといいと願っています。

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