栗の品種のおはなし その6-美玖里(みくり)

丹波栗 栽培日記
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一言で「丸い」「甘い」和栗です。身の詰まった甘い品種です。石鎚×秋峰で交配して出来た2011年新規登録の新品種。別名クリ農林9号、旧名クリ筑波39号。筑波、利平、岸根、片山等を先祖に持ち、和栗の大きさと香りに、中国グリの甘さを兼ね備えた日本期待の晩生品種です。

 

中国グリ系遺伝子を持つ品種らしく直立性の高い樹勢で、手足の長い北欧系のヒトのような枝ぶりです。イガは密集して着く傾向が強くモモノゴマダラノメイガの食害が少し多い方です。残念ながら、渋皮は他の和栗同様やや剥がれにくいです。栽培家としては、このあたりがどう評価されるか、すこし気になるところです。銀寄と並んで、比重が重く実が詰まった感じがします。おそらく、和栗の中ではタンパク質成分がやや多めで少し硬めの実で、単位重量あたりでは高カロリーのように感じます(データでは未確認です)。

 

農研機構と日本の栗育種に関わる多くの方々(齋藤、壽、澤村、高田、平林、佐藤、正田、寺井、鈴木、西端、樫村、阿部、西尾、内田、木原(敬称略))が和栗の次世代のエース候補として平成23年に渾身のリリース(登録)をされました。まだあまり市中には出回っていないので評価は十分ではありませんが、食味の点で現在のところパティシエ達の評価は高くこれから日本での栽培が増えてくる可能性が高いと思われます。私も現在積極的に栽培を増やしています。

 

 

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