クリノミキクイムシ(丹波栗栽培hints#5)

丹波栗 栽培日記

今回はとってもクリの実に入る害虫ではクリシギゾウムシとガの幼虫に続くメジャー三大害虫にもかかわらず、意外と知られていない、というか既存の栗の教科書には書かれていない、ムシさんについてご紹介。(因みに兵庫県農林水産技術センターの先生方の専門論文はあります)

 
ちょっと気持ち悪いので、どうぞ虫嫌いな方はパスして下さい。
 
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こちらです。クリノミキクイムシさん。
 
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てくてく。イガを食べてます。
 
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クリシギゾウムシやモモノゴマダラノメイガと違って雌の成虫が鬼皮を食い破って侵入して中で産卵します。
 
よって、実に開いているムシ孔の3タイプは下記の通りということに
①2.5ミリ程の大穴=各種ガの幼虫の侵入孔、
②1ミリ程の中穴 =クリノミキクイムシの雌成虫の侵入孔、
③ごく小さな小孔   =ゾウムシの産卵刺入孔、ということになります。
 
ナラ枯れを起こす菌を持ち込むカシノナガキクイムシと同様に養菌性キクイムシなので、栗の果肉に腐敗菌を持ち込み、独特の黒褐色変化を起こします。全てのクリ害虫のうちで、一番悪臭がして一つでも混じると全体の風味を悪くするのは、このクリノミキクイムシだと思います。(もし間違っていたらご指摘下さい。)現状、原始的ですが孔開きクリを目選別することが最重要です。人件費がかかり過ぎるので、これからはセンサーによる機械選別が主力になって欲しいものです。
 
ちなみに、生まれたオスはなんとクリの実の外に出ることなく一生を終えるそうです。圧倒的女系の社会!
 


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