木材資源としての栗の木

丹波栗 栽培日記
栗園経営研究会に参加。
I attended the annual meeting of all Japan chestnut farmers’ group held in Iwate of Northeast Japan.

ヨーロッパやアメリカでは栗は、食べ物として認識されると同等、ないしはそれ以上に森林資源、木材資源として注目されています。根底にあるのは、樹木を植林した上での、より循環的で持続可能な農作物栽培・牧畜・林業を複合した農林業、横文字で言うとagroforestry (農牧複合林業とでも訳すべきか)という概念です。

今日の日本では稀少な岩手県の木材用栗新植林です。
This is one of recent rare cases of chestnut afforestation designed for the purpose of wood production in Japan.

日本でも古来山を薪炭林使用していた時には、栗は山に入る人達によって様々な形で植えられてきました。
In older eras when people utilized the mountain areas as fuelwood forest, Japanese also planted chestnut trees in various ways.

約5000年前の三内丸山遺跡には、大きな栗材を使った高床式建造物があったり、集落の周りに栗栽培がされていたり、と日本にも旧くからの知恵によるagroforestry があったのです。
We can find the vestiges of chestnut agroforestry in the 5000-year-ago ancient cite in Aomori, that was also located in Northeast Japan.

また、最近の花粉分析などから、日本の山に生えている栗の起源には全て人間の関与があり11600年前に突然氷河期が終わって暖かい完新世になってから、人がなんらかの形で広めてきたということが分かってきています。
Pollen remain analyses have revealed that chestnuts have been vigorously seeded all over Japan by human beings in this 11600 years since the end of glacial period.  It seems to have be brought from the asian continent.  It’s a long history, although it’s an instant considering the globe’s and chestnut’s far longer ones.

長野県蓼科の栗
大阪府高槻の栗
山形県大井沢の大栗
京都府最高峰皆子山の栗

栗材による食器

このように栗は食糧としての意味以外に、木材資源として人類と共に歩んで来ているのです。私自身も学んだ学校が栗の机を使っていたので、栗材には特別な思いがあります。

どうですか、日本でも栗を含めた agroforestry 農牧複合林業 再興してみませんか?





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