接木法 切接ぎ、剥ぎ接ぎと whip and tongue

丹波栗 栽培日記
接木の方法はいろいろ。

方法よりも何より、よく切れるナイフをしっかりと消毒して使うことが大事。切れ味の悪い刃物だと、細胞が潰れてうまく生着しにくくなってしまいます。

また消毒が不十分だと、アグロバクテリアや胴枯病菌やその他の菌類が切り込み部から感染してしまいます。

オーソドックスな切接ぎがいちばん普通で成績も良いです。

太い幹に細い穂木を接木するときは、剥ぎ接ぎ。太い幹では形成層が剥がしやすいので簡単です。形成層を合わせる基本は、切接ぎと大きく変わりません。

あと、台木と穂木の径が近ければ、こちらの whip  and  tongue もおすすめ。あまりいい写真が無いのですが、径が同じだと綺麗に癒合します。どの技術を使うかは、好みです。刃物の切れが良ければ、どれも生着率は大差ありません。ちなみに、カッターナイフはダメです。成績が落ちます。

写真は、接木部がわかりやすいので選んだのですが、綺麗に生着すると、2年もするとどこが接木部か分からなくなってしまうので、そういうのは写真が撮れてません。

接木をすると、春から初夏(4月〜6月)にかけて切断面にゾウムシやアブラムシなど多くの昆虫やクモが汁を吸い、あるいは新芽を食べにやってきて、穂木枯死の原因になります。頻回に見廻りして、うまく防除することがまた大事ですね。

あまり日本の図書に書かれていないので、下手くそな whip and tongue の説明イラスト描いてみました。軽く叩き込むと固定が不要なくらいピッタリ安定します。あとはメデールテープでクルクル巻けば、ハイOK。

なお、穂木の適正保存期間はポリ袋入れて5℃冷蔵庫で、50日程度が目安(安定して保管するのに新聞紙に包んだり、恒温高湿庫で保管したり、人のよってノウハウがいろいろです)。2月下旬採取で4月上旬まで。乾燥や高温、過湿によるカビなど、保管の条件が良くないと、接木の成功率が下がる場合があります。



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