栗の品種紹介 その8 秋峰 Shuhou

丹波栗 栽培日記
今回も日本栗の品種紹介シリーズ。
こんにちは😃、秋峰(しゅうほう) です。

農研機構で「筑波」に利平の子供である「524-1」を交雑して育成した晩生品種です。筑波の子であり、かつ利平の孫です。したがって遺伝的には8分の1中国グリです。

農研は秋峰以前のクリの育種は、クリタマバチ抵抗性と、どちらかというと実の大きさと見栄えを重んじてきたのですが、食味の評価があまりされていないことが問題点でした。その反省として美味しい栗を選抜しようということで育種されたのが秋峰です。

別名、クリ筑波35号。PVPで2029年まで育成者権が保護されています。果実の比重が大きく、果肉は黄色味が強く、甘味が多くて食味良好。
残念ながら、20g前後と平均的にやや小粒なこと、最晩生のひとつであるにもかかわらず石鎚よりやや小ぶりなこと、収量が筑波には及ばないこと、なんとなく育ちにくい感じとイガが濃い目の色調で色映えがあまり良くないこと、等の理由から、現在までのところあまり日本では栽培されていません。

結局、次世代エースとして引き続いて育種された美玖里の親、というのが秋峰のわかりやすい位置付けとなっています。クリ栽培農家としてはやっぱりどうしても大きい美玖里の方が、販売も加工もしやすくて魅力的。


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