クリの育種が当園のもうひとつのテーマ!

丹波栗 栽培日記
美味しい丹波栗を栽培して、全国の栗好きのみなさんにシェアすること。これが当園の最大のテーマです。

そして、これに並ぶもうひとつのテーマがあります。それは、『剥きやすくて、大きくて立派な、美味しいクリの育種』。合わせてふたつの大テーマ。
15年計画の3年目です。海外も含めて、優良遺伝子を取り入れることが第一段階です。今年のクリ苗木。幸運なことに、良好な状態からスタート出来そうです。強い新梢を出す為に挿し穂部を短く切り戻しました。

輸入には特別に定められる苗の状態の条件をクリアして、かつ国内に四箇所ある防疫所で検査を受けた上で、国立施設の温室内で最低でも1年の隔離栽培による検定を経ねばなりません。

そして、日本の外部環境への馴化、さらに数年以上かけて日本の優良品種との交配。結果にはまた5年ほど。そして選抜。とてもとても気の長い挑戦になります。
上の写真にある苗の果実です。このような形質は日本国内だけの遺伝資源では到底得ることができません。慎重に病虫害などに配慮した上での遺伝的に少しだけ離れたもの同士の交配は、新しい魅力の作物を生み出す源になります。
一方で、こうした正式の書類上の手順や消毒工程、隔離栽培の行程などをひとつひとつ踏んで、病気や昆虫の地域・国境を超えた拡散のリスクを可及的にゼロに近付ける努力をしていくことが非常に大切。


コメント

  1. 栗坊 より:

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    楽しみです.地味な,でも夢のある,画期的なテーマですね.

  2. Ohglico より:

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    >栗坊さん
    そうですね、防疫上の安全性に十分配慮しながら、一歩一歩進めていきたいと考えております。